交通事故事件

交通事故事件の特徴

交通事故事件については、自動車社会の現代において同種の事故を多量に処理する必要から一定の基準にもとづき画一的に処理されることが多いです。しかし、本来交通事故やケガの状況等それぞれに特徴があり、その特徴にそって「損害の公平な分担」の原則に基づき処理されるべきです。さらに、事故の処理、警察や保険会社への対応など煩雑なことも多いです。そのため交通事故事件は、被害が大きいほど早期に弁護士に依頼する必要性の高い事件類型です。

後遺障害等級

傷害結果によっては治療を終えてもなお障害が残る場合があり、その障害の程度に応じて慰謝料や逸失利益が算定されます。医師は、治療を第一に考えており、必ずしも保険業務に詳しいわけではありません。しかし、後遺障害は医師の診断書に基づき認定されるため、適切な後遺障害等級認定のため残存する障害の原因解明を医師に依頼する必要があります。

また、症状固定の時期や後遺障害の認定において争いが想定される場合などには、治療の効果を具体的に医療記録に記載してもらい、後遺障害となる可能性があるものについては必要な検査の実施を依頼する必要があります。

損害賠償請求

交通事故における損害賠償請求事件においては、民法上の不法行為に基づく損害賠償請求だけでなく自賠法3条に基づく請求など検討する必要があります。また、治療費や休業損害、通院慰謝料のほか、後遺障害による逸失利益、慰謝料等の請求について過去蓄積された多くの判例・裁判例に基づき適切に請求すべきであって、専門家による解決が望ましいものです。